── 調査開始4ヵ月後 ──


  written by wanko  












さて、その後の調査の過程で既にサイトの骨格ができつつあることを知った私は、あらゆる技能(当然、非合法手段含む)を駆使して、彼女達のオープン前のサイトを発見することに成功した。

「これは…、入れ物は既にほとんどできているのですね。サイトのプレオープンは8月10日、作品の展示開始は10月1日からですか!」

1ページ、1ページ、丹念に隅から隅まで、確認していく。

「”Concert guide”…こちらが、真澄様のバースディコンサートに関する詳細ですね…。用意できる席数は30席ですから、私の席の確保は難しいでしょうねぇ。まぁ、いざとなれば、サロン側担当者として潜り込むことと致しましょう」

「うっ!なんだ、この”Concert hall”と”Gallery”の煽り扉はっ!!くうぅぅ、待つしかないのか…待てるのだろうか私は…。そして真澄様は…」

待つことに慣れ過ぎた真澄様でも、いやだからこそ、これ以上待つことは難しいかもしれない。このサイトの存在については、まだ真澄様にも伏せておいた方が良いであろう。

「おや?これは、巷で流行りの”拍手”とかいうものですね!よし、試しに押してみましょうか」

ポチッ。
『ここはk○t○さんのページです♪』
ポチッ。
『ここはう○ぎちゃんのページです♪』
ポチッ。
『ここはY○K○ちゃんのページです♪』
ポチッ。
『ここは○ankoちゃんのページです♪』

「なるほど、参加者全員が1ページ担当している訳ですか。ここに各々、何らかの作品を載せるのでしょうね」

更に続けて押してみる。

ポチッ。
「ブーーーーーーーッ!!」
次の拍手画面が開いた瞬間、私は思わず、飲んでいた緑茶を噴き出していた。

「お○い様、貴女は既にネタを仕込まれていたのですね。まさか、あの方のネタでくるとは…。この聖、すっかり油断しておりました」

ポチッ。
『ここは杏○ちゃんのページです♪』
ポチッ。
『ここは子○スちゃんのページです♪』

ポチッ。
「○蘭様…出だしの1行に撃ち抜かれました!!マスミストのツボを狙い撃ちですね。なんとあたたかな…、聖は嬉しゅうございます」

ポチッ
「なんっ!!チ○チ○様、まさか、貴女までネタを仕込み終わっているとは…。オヤジ風味なしの正統派甘甘!」


最後まで拍手画面を堪能した後、更に掲示板等も巡ってみる。

「ん??なになに…”拍手ネタは7月末納期死守でヨロシコ♪”ですと!フム、あと2週間しかないということですねぇ」

「ひぃ、ふぅ、みぃ…」私は数えてみた。

今のところ、9人中3人がネタの仕込みを完了。残り6人…あと2週間で本当に大丈夫なのでしょうか?

そっと、私は拍手コメントを送信した。

『最後まで諦めないでください。いつでも貴女を見ています。そして心からの拍手 を貴女に…。 by 紫の聖の人』

「はっ!しまった!ついつい、痕跡を残してしまいました。 まぁ、いいとしますか。…プレオープンまで1ヶ月を切り、彼女達もそれどころではないでしょう」


† 本日の報告メール †

「サイトのプレオープンは8月10日と判明。現在、比較的順調に進行中。次回報告はプレオープン日。例の場所にてお待ち致しております。7月XX日 聖






08.10.2005



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