── プレオープン ──


  written by wanko  












---2005年8月10日---

都内某所の地下駐車場。 奥まった空きスペースに静かに滑り込み、そのまま駐車する1台のベンツ。運転席側の窓が音もなく開き、その前に一人の人物が立ち塞がった。

「こちらが、本日までの動きを纏めたものでございます。メールでご報告の通り、色々問題はございましたが、本日、無事にサイトのプレオープンを迎えました」

「うむ…。後で、俺も覗いてみることとしよう。まずは第一の山を越えたところか。お前もご苦労であった」

「いえ、これほどに心躍る仕事もありませんでした」

「しかし、これからが正念場だな。肝心の作品のほうが完成している者はいるのか?」

「いいえ、私の調査では、まだメンバーの多くが苦しんでいる模様です」

「そうか。これからサイトの本オープン、お土産本の作成、そして、大きな試みとなるコンサートまで、まだ幾つもの山がありそうだ。聖。」

「はっ!」

「大きなプレッシャーと戦いながら、見事に自分の仕事を成し遂げたチビちゃん達には、その都度、なんでも好きなものをご馳走してあげてくれ。存分に労をねぎらってやって欲しい。そして、11/3のコンサート、俺も非常に楽しみにしていることをチビちゃん達に伝えてくれたまえ」

「かしこまりました」

「今後も彼女達の頑張りを、一番近い場所で、俺の代わりに見守ってあげて欲しい」


再び、音もなく閉じられる窓。 走り去る車を見送る男。 『そう、まだまだ第一段階。これからが勝負です。どんな苦難が待ち構えていようとも、彼女達と真澄様の橋渡しとして、この聖、存分に働かせて頂く所存です』

影の男、聖の瞳には、静かだが、熱い紫色の炎が燃え盛っていた。



───10月以降、チビちゃん達へご馳走を振舞いながらの裏話暴露レポートへ続く(ハ ズ)。






08.10.2005



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