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■■ あふれる みずのごとく 挿絵1 ■■ 真澄は蛇口の設置された台にマヤの手を付かせ、腰を突き立たせた。初めての体勢にマヤは戸惑いを隠せない。潤んだ大きな瞳に不安を乗せて振り返る。 「…速水…さん…?」 |

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その瞳。下唇を軽く噛む口元。真澄にどくりと欲望の戦慄が走る。真澄はシャワーを掴んマヤの前の壁に向かってお湯を放った。 「前を見てごらん、マヤ」 言われるままに前を向くマヤの目の前に現れたのは、瞳に涙を浮かべて頬を高潮させ欲情した女の姿。背後の男に向かって腰を突き出す淫らな女。曇った鏡が湯で洗われ真実を映し出す。ここに映る淫らな女が、紛れもなく自分自身の姿だと気付くまでに数秒ほどかかった。 なんて姿なんだろう。こんな乱れた女が自分だなんて…。 「…い…やっ…」 けれど、嫌悪感を凌ぐ勢いで、真澄によってこんな自分になってしまっていることに、言いようのない高揚感がマヤに押し寄せ、溜息とも喘ぎともつかない吐息を漏らしてしまう。 「最高の眺めだ」 (「あふれる みずのごとく」 story 2より) 05.01.2006 |