![]() † to チカチカ † written by wanko |
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10月24日 関西某所のひじり庵 「ふんっ!ふんっ!ふんっ!」 私は藍の作務衣に身を包み、一心不乱に蕎麦を打ち続けていました。 本日はいつものインタビューとは趣向を変えて、自ら打つ蕎麦にておもてなしさせて頂くことになっております。 えぇ、いつも大変お世話になっているあのお方の為に…。 そして、本日、又、色々とご相談に乗って頂くことになるであろうあのお方の為に…。 今回のインタビュー、「無事脱稿の労をねぎらう為のおもてなし」と言う表向きテーマの他に、実は隠された私の密やかなる野望と申しましょうか、いえもっと切実な、切羽詰った望みがございます。 「ふぅ…、これでよし…と」 そこで時計を見ると、お約束のお時間の10分前。そろそろ、いらっしゃる頃であろうか…と思っていた、まさにその時、入り口の暖簾をくぐって、チカチカさんが姿を見せられました。 「お邪魔しまーす」 今回、全ての作品において期日前の余裕シャクシャク納菌を果たし、実に清々しい朗らかなお声でのご登場であります。 まったくもって羨ましい…。 「いらっしゃいませ。『ひじり庵』にようこそ!」 「うわっ、本当に聖さんだ!へー、お蕎麦屋さん姿も堂に入ってますねぇ…」 「恐れ入ります。さぁ、どうぞ、お座り下さい。今、打ちたての蕎麦をお出し致します」 「お願いします〜。もう、朝からなんにも食べてないので、お腹空いちゃって…」 じっとこちらを見詰めているチカチカさんの視線を感じながらも、しばし、職人の顔に戻り、真剣に蕎麦を茹で始める私…。大きな鍋の中で踊る蕎麦。引き上げるその瞬間を見逃さないようにじっと見詰める。 「よし、今だ!」 私は、蕎麦を上げると、即座に流水で洗い、素早くザルに盛り付けた。自慢のそばつゆ、薬味とともに、チカチカさんの前にお出しする。 「うわ!ツヤツヤで美味しそう!!私、これでも、麺にはうるさいんですよ」 「存じ上げております。真澄様がお好きということはかなりの面食い(麺喰い)に間違いございませんから」 「……………さて、頂きマ〜ス♪」 ”お?軽くスルーされてしまいましたね。オヤジマスは大好物のくせに、オヤジギャグはお気に召しませんでしたか” 心の中で少々凹む私。 (ズズーッ、ズズーッ) 「香りと言い、コシと言い、ツユの絶妙な味付けと言い、さすがマスが認めるだけのことはあります。本当に美味しい!」 「ありがとうございます。それでは、早速ですが、お話の方を伺わせて頂きますね」 「なんだか、妙に緊張〜。何を聞かれるのだろう…ドキドキするなぁ」 「どうぞ、リラックスしてくださいませ。 えー、今回、私の調査によると、チカチカさんは、苦しむ小動物達を横目に見事なスタートダッシュで、トラック1周半位の差をつけていたようですが?」 「う〜ん、リアルとの兼ね合いがあるので、とにかく、なるべく早く、前倒しで書くしかないな…と」 「拍手ネタも、お土産本のお話も、咲蘭さんと並んでのトップ脱稿だったようで、他のメンバーの方にかなりの衝撃を与えておりましたね」 「まぁ、そんなつもりはなかったけど、プレッシャーをかけての良い取り立て(笑)になったのではないかと思ってます」 「サイト作品の方も、コンサート楽曲をお題に…と決まった時点から、杏子さんに”ワルツ弾いて、ワルツ”とおっしゃっておられたようで、最初からネタはあったのですか?」 「倉庫に厳重に保管してあるネタの中に、ワルツものがあったのでこれでイクしかないな…と」 「こちらも順調に進んでらっしゃるようでしたが、一度、筆の進みが止まって、ご自身の日記の方で書き直しを宣言されてましたよね?その辺りのご苦労等お聞かせ願えますか?」 「そう大変だったの〜!同じテーマでも、はじめ書こうとしていたネタはかなり暗くって、このままじゃ誕マスに出せないと悶々悩んだ結果見事ボツになりました(大苦笑)」 「さようでございましたか…。ラストワルツ…切なく、儚い…本当に素敵なテーマですよね。”最後にあなたと踊りたい”…この健気な想いが、非常に私のツボにはまりました。世間一般で言うところの”萌え〜”と言う感じでしょうか」 「聖さんが”萌え〜”っていうなんて(驚)でもそう言ってもらえて嬉しいです。ボツにしたネタは本当にメチャクチャ暗かったんですよ〜〜って(笑)」 「ボツネタ…この聖(犬)の読みでは、多分、いつの日か、ご自身のサイトでリサイクルされてお披露目されることもあるかと思います。なので、一応、取り立て帳にメモさせて頂きますね!」 「なっ!(なんで、バレてるの?)」 「さて、書き直しをされた上でも、10月5日には驚異の脱稿宣言、しかも、自サイトの方で、今回の企画とは全く別にお話を更新されているような?」 「アハハハハハハハハハハ(脇汗)とにかく早く締切りから解放されたかったしさ、スゴク書きたいものがあったからね♪」 「チカチカさん、まだまだ十分余力がおありのようですし、『トロイメライ』でも、もう1、2作は作品を発表できるのではないですか?」 「ちょっと、待て!何言ってんですかっ!せっかく、某犬に追い立てられることもなく、自分の仕事を果たした満足感に浸っているというのに…」 「いえいえ、チカチカさんのお仕事として、もってこいのものがまだまだたくさん残っているのですよ、実は!」 「(なんか、ヤナ感じだな…話題変えちまおう) えーと、ところで聖さん、私、アナタに確認したいことがあるんですけど…」 「(ちっ、話題変えられましたか…、なんだか、イヤな感じですね…) 何でございましょうか?」 「インタビューの順番、なんか変わってませんか?」 「あ、やはり気がつかれましたか?」 「そりゃ、気がつきますよっ!!だって、独占インタビューの扉絵の順番通りに今まで進んでいたじゃないですか!」 「えぇ、まぁ、そうなんですが…」 「なんで、二人飛ばして、イキナリ私にきちゃった訳?やっぱり、杏子ちゃん、肋骨ポッキンいっちゃったの?おけいちゃんは、どうしちゃったのよ?」 「えーとですねぇ、杏子さんは筆が乗りすぎて、ちょーっと予定よりお話が長くなってしまった為、最終話のアップが延期となってしまわれました」 「あ、肋骨やっちゃったワケじゃないのね…良かった! で、おけいちゃんは?」 「おけいさんは、実はコンサートでお配りするお土産本の総責任者でして…」 「そうそう、おけいちゃんには本の全てを任せっきりにしてて、申し訳ないと思ってたんだよねぇ」 「そちらの作業に注力するあまり、サイト作品の予定が少〜し、後ろに延びてしまわれたようでございます」 「そういうことか…。そりゃ、頑張っている二人は仕方ないとしても…。聖(犬)っ!アンタが不甲斐ないんじゃないのかいっ!」 「は?」 ”えーと、何故、そのような結論に?”私は驚いて、チカチカさんの顔をマジマジと見詰めてしまいました。 「アンタがしっかり働いてれば、二人のスケジュールが遅れることもなかったんじゃないの?」 「え!えぇっ!!(そんなぁ…)」 「まったく…なんの為の取り立て犬なのさ!で、残りの二人、kotoママとうさぎの状況はどうなのよ?」 「う…。kotoさんの方は問題ないと思いますが、lapinさんは…」 「やっぱ、問題はあのうさぎか…。巣穴行ってとっとと取り立てなさいっ!何モタモタやってんのよ!」 「そ、それが、今回、私も自分のことで手一杯でして…。とても、取り立てまで手が回らない状況なんですよぉ(マジ泣き)」 「何、情けないこと言ってんの!企画期間中に全員が脱稿しなかったら、どうするつもり?そんなの許される訳がないでしょうが!」 「ですよね?そうですよね?それは即ち、この聖犬インタビューが仮に全メンバー分完了しない等ということも許される訳がないということですよね?」 「あったりまえだのクラッカー!!(←年齢バレバレ)すっとぼけたコト抜かしてるなっつーの!」 『プチッ』 おもむろに、マイクのスイッチを切り、録音用テープを止める私。 「チカチカさん、ここからはオフレコで、ひとつどうしてもお願いしたいことがあるのです」 「…」 「単刀直入に申し上げます。どう頑張っても、残りのメンバー全員分のインタビュー、私一人で完成することは不可能でございます。なんとしてでも、チカチカさんにお手伝いをお願いしたいのです!」 「は?私が?なんでそんなことを?」 「既に脱稿を果たし、余裕のよっちゃん生活を送られているからでございます。インタビューを行うという意味においても、貴女様程、適任の方はいないと存じます」 「これは”聖犬の独占インタビュー”なんだよ。アンタがやらなくてどうするのさ!」 「それはご心配には及びません。このチカチカさん用”聖犬お面”をつけて頂ければ、誰にも気づかれることなくインタビューを完了できることを保証致します」 「なっ!アンタ、いつの間にこんなもの準備してたのよ。そんな暇があるなら、さっさとインタビュー書きなさいよ」 「まぁまぁ、ちょっとお面つけてみてくださいよ。あ、当然、特製の”聖犬尻尾”もご用意しておりますよ。ほら、この通り」 目にも留まらぬ早業でチカチカさんにお面と尻尾を装着する私。 「おやまぁ…これは…ふふふふん…」 鏡に映るご自分の姿に見入るチカチカさん。やはり…かなり気に入って頂けているようです。 「どうです?なかなか良い感じではございませんか?」 「はっ!いやいや、こんなもので騙されないわよ。やっぱり、アンタが書かなくちゃ駄目に決まってるでしょ」 「そんなことおっしゃられても…。残り1週間程で4人のインタビューなぞ、絶対無理でございます!更新予定だって、又、変更があるかもしれません。ヘタをすると、同じ日に二人分のインタビューが必要になる可能性だってあるのですよ!」 「ま、まぁ、それはあるかもしれないねぇ…」 「いいのですか?このまま、私一人で進めて、もし、本当に全員分が終わらなかったりしても、貴女は平気でいられるのですか?」 「ん…むむむ、そ、それは…」 「さぁ、どうなのです!聖犬インタビューを手伝って頂けるのですか?頂けないのですか?はっきりしてくださいませ!」 「なん…いつの間に形勢逆転してるんだよ、まったく…。でも、確かにこのまま行って、インタビューが全部終わらないのは、非常にマズイかもしれない。メンバー全員の連帯責任だしな…」 「…(しめしめ、もう一息)」 「この聖犬のお面と尻尾もなかなかイイ感じだし…、しゃーない、ココは一肌脱いで、聖(犬)に恩を売っておくか…」 「ありがとうございます!!引き受けて下さるのですね!!」 「ったく、今回だけだよ」 「本当に助かります!それでは、インタビューの後に早速、詳細を詰めることと致しましょう。その前にですね、ちょっと、まだ、チカチカさんのインタビュー内容が短すぎると思いますので、マイクスイッチを入れさせて頂いて、一応、取ってつけたようなインタビューをもう少しさせて下さいませ」 『プチッ』(マイクスイッチを入れる音) 「えーと、では、チカチカ様にとってズバリ真澄様の一番の魅力とはなんなのでしょうか?」 「(本当に取ってつけたような質問だな…)やはり、”マヤ命”なところと、額にクッキリ浮き出た”悶の字”ですかね〜♪」 「ふむふむ…」 「あの”悶の字”が浮き上がれば浮き上がる程、ウキウキしてきます。その内、京都の大文字焼きのように、”悶の字”が炎となって燃え立ってくれるんじゃないかと期待しますね」 「それは真澄様も命懸けでございますね。マスマス悶々と頑張って頂きましょう! それでは、最後に、チカチカさんの肉声をもうすぐお誕生日を迎える真澄様にお届けしたいと思います。こちらのマイクに向かって、思いのたけを叫んで下さい」」 「真澄シャチョー、お誕生日おめでとうゴザイマス♪はるか昔、連載最初のマヤちゃんと同じ年からあなたを見ていますが、年々増すばかりのあなたの悶々度に、もはや最近は諦め気分……!ええいっ、しっかりせんかい!あのダメ虎でさえ苦節20年にして優勝できたっちゅうのに、30年近くかけて、女ひとりモノにできんとはっ!工事との写メ見て白目に浸っている場合じゃないだろうが!うちのエロオヤジを貸し出すからさ、一日みっちり仕込んでおもらいっっっ!!!!!……ハアハア…」 「チカチカさん熱弁お疲れ様でした。また本日は本当に色々とありがとうございました!今後もイロイロと宜しくお願い致します♪」 『プチッ』(マイクスイッチを切る音) 「これでよし!っと…。早速、どのように作業分担するか決めましょう!」 「本当にやるのかい?あー、やっぱ、早まったかなぁ…。せっかく、後は思う存分、誕マスを楽しむだけになっていたのにぃ…」 「今更何言ってるんですか!もう、逃がしませんよ!しっかりやって頂きますからね!」 「ていうか、今までのメンバー全員、”更新おめでとう”って感じで乾杯してたのに、アタシャそれもなしかい?」 「時間が勿体ないのですがね…。あっ、では、この蕎麦湯で乾杯致しましょう!”はい、乾杯”」 「蕎麦湯って、アンタ…、はぁ…やっぱ、やめたいな…」 「…では、…………のような感じで…」 「勝手にとっとと進めてるし…」 「…で…………ですね」 「えぇっ!……………なの?」 「……………」 「………………………」 こうして、秋の夜長の密談は延々と続いていくのであった…。 10.24.2005 |
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